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二つのオーケストラ演奏

少し前の事だが、3月に二つのオーケストラ公演が実施された。一つは「NHK交響楽団香川公演」、もう一つは「かがわジュニア・フィルハーモニック・オーケストラ 基礎コース成果発表会&公開レッスン」であった。

NHK交響楽団は言うまでもなく日本を代表するオーケストラだと思う。
指揮:ガエタノ・デスピノーサ、ピアノ:反田恭平
演奏曲目:「オペラ序曲と間奏曲」「ラフマニノフ作曲、パガニーニの主題による狂詩曲 作品43」「ラヴェル作曲、ボレロ」。
人気実力派ピアニストのソロによるピアノ協奏曲と、地方ではほとんど演奏されることのないボレロ。この演奏曲になったのは、香川県出身のN響トロンボーン奏者、吉川武典氏のご尽力のおかげと聞いている。お客様の注目度も高く、チケットは早くから売り切れとなった。当日の演奏は素晴らしく、さすがNHK交響楽団と感銘を受けた。
私は演奏曲の中で、特にオペラ序曲&間奏曲を楽しみにしていた。なぜなら、オペラ経験豊富なイタリア人指揮者が、普段あまりオペラを演奏することのないNHK交響楽団をどう導いて演奏するのか、どんな音をNHK交響楽団が奏でるのかに興味かあったからだ。(吉川氏に確認をしたが、N響がオーケストラピットに入ることは最近無いとのこと)
もちろん、十分に楽しむことができたのは言うまでもない。あの演奏をお聴きになった方たちとさらに深いお話しをしてみたいとも思っている。

もう一つ、「KJO=かがわジュニア・フィルハーモニック・オーケストラ 基礎コース成果発表会&公開レッスン」。
基礎コース成果発表会は、小さい学年の子ども達が多く、この発表会に向けて練習した曲を披露する。基本的に楽器別にて演奏をするのだが、指導者の先生方の様々な工夫が感じられると共に、子ども達が難しい楽器を演奏している姿は素敵であった。また、公開レッスンに出演する高校生のお兄さんとお姉さんが舞台転換を担当して、その姿は見ていてとても微笑ましい。
公開レッスンは、今年夏の定期演奏会にて演奏する曲を、当日の指揮者を招いて、その練習風景を披露するものだ。途中で演奏を止めて指揮者の指導が入るなど、普段目にすることのないオーケストラ練習の様子を観ることができる。だんだんと音がまとまっていき、指揮者の意図が音を通して伝わってくる、その途中過程を視聴することも普段あまりない。この時の様子や音を覚えておいて夏の定期演奏会を聴くと、また新しいオーケストラの楽しみを見つけることができると思う。

やがていつか、このKJOの子ども達が成長して、香川県の文化を高めていってくれるだろう。
皆様にもKJOの活動に注目していただきたい。