年末第9

先日岡山シンフォニーホールで佐渡裕指揮『ベートーベン作曲 交響曲第9番 ニ短調 合唱付き』のコンサートを鑑賞してきた。
指揮:佐渡 裕  管弦楽:兵庫芸術文化センター管弦楽団
独唱:並河寿美(ソプラノ) 林 美智子(メゾソプラノ) 佐野成宏(テノール) キュウ・ウォン・ハン(バリトン)
合唱:オープニング記念第9合唱団、ひょうごプロデュースオペラ合唱団 他
合唱指揮:矢澤定明 合唱指導:小玉 晃、有元正人
私の第9との出会いは、高校生の時に山本直純さんの指揮で合唱(テノールパート)を歌ったのが最初であった。それ以降、国立音楽大学在学中や卒業後も年末は第9を歌う機会が多く、街の賑わいを横目に忙しかった思い出がある。現在は、かがわ第9の指導者として年に数回合唱を指導している。
今までに、テノールパートの合唱団員として80回程度、テノールソロとして8回、客席での鑑賞回数8回といった感じである。
その中でも、2003年12月、ナポリのサンカルロ歌劇場で歌った第9は思い出深く心に残っている。https://www.facebook.com/KagoshimaSymphonyOrchestra/
第9合唱の指導の時に、いつも合唱団員さんに伝えていることがある。「第9で一番しんどいのは合唱のテノール、次に合唱のソプラノ、その次は合唱のバス、次にバスソロ、合唱のアルト、テノールソロ、ソプラノソロ、アルトソロ、と思っています。皆さんはソリストよりも大変なパートをお歌いなので、凄いですよ!本番を楽しみましょう!」と、これはあくまでも私の私見である。
さて、岡山シンフォニーホールに於ける、佐渡さんの第9についての私感である。
・いきなり指揮者がマイクを持って登場したので驚いた。
・音楽の作り方が丁寧であり、普段は気にしていなかった内声部や副旋律がハッキリとしていたので、新鮮な音楽に聴こえた。
・全体的に音量が大きくダイナミックな演奏であった。
・テンポが速かったが、出演者はしっかりそのテンポにのって演奏をしていた。
・第9なのにアンコール、「ホワイトクリスマス」「すみれの花咲く頃」があり、観客の皆様が楽しまれていた。
佐渡裕指揮 シエナ・ウィンド・オーケストラ公演が2016年4月15日にアルファあなぶきホールにて開催予定である。
是非とも生の佐渡裕さんを感じていただきたい。