2月24日(日)香川県出身でイタリアを中心に活躍しているプリマドンナ、林康子先生の声楽レッスン公開講座が高松テルサで行われた。
県内の二つの公立高校音楽科で声楽を学んでいる学生各2名と声楽担当講師各2名の計8名が受講した。
香川県が行っている芸術ワークショップ枠にて実施された公開講座であるが、実に効果的なレッスンであったように思う。林先生のレッスンは、理論的に分かりやすく説明した後に必ず受講生の横で実演、林先生が声を出して歌ってくれるのだ。レッスンの途中では「林先生の方が沢山歌っているよね!」と思えたぐらいである。先生の声を真横で聴いた後に自分の声を出す、これは受講生にとって至極の時間だっただろうし、これほど声の出し方を体感できるレッスンは他にないだろう。そのレッスンは、世界のプリマドンナとして活躍している実績と経験を見せつけられた気がした。
舞台裏の話だが、この特別公開レッスン、開始時間が15分程遅れて始まった。理由はレッスン開始前、記者の巧みな話術についつい時間を忘れての熱い取材になっていたのも原因の一つであった。
しかし、進行をしていた私は冷や汗もんであった。先生がいらっしゃるまで、なんとか話して場をつなごうと思い喋っていたのだが、それも5分が限界であり、5分程話して下手袖に戻っても先生の姿は全く見えない。そこで、ピアニストと受講生の伴奏合わせ見せればいいのではと、とっさに思いつきなんとかお客様を退屈させることなく林先生の登場となったのだ。
話がそれてしまったが、このように有意義なワークショップは、可能ならば毎年実施していきたいと思っている。
林先生は、オペラ歌手が3名しか受賞していない紫綬褒章の受章者とは思えない程、気さくで朗らかなお人柄の方である。
来年もこのワークショップが実施されたならば、是非とも林ワールドをご覧になっていただきたいと思う。