6月18日(火曜日)アルファあなぶきホールでは、コンサート中に地震が発生したことを想定し、お客様を津波から守るために安全な場所へ避難誘導する『避難訓練コンサート』を実施した。
演奏は陸上自衛隊第14音楽隊の皆様、鑑賞者は高松市立高松第一小学生児童・引率者約350名及び参加希望保護者の皆様・ホール利用者・一般のお客様・公立文化施設協議会の方等で総勢約550名だった。
地震と言えばやはり、2011年3月11日の東日本大震災が思い出される。私はあの日のあの時間、横浜CATSマチネ公演出演中の幕間休憩中で、出演者の一人とヴェルディ作曲のオペラ「ドン カルロ」で歌われるテノールとバスの二重唱について語り合っていた。小さい声でその二重唱を歌っている時に、あの地震が発生したのだ。揺れ自体はそんなに強いとは思わなかったが、とにかく長いと感じた。
当館の館長も、丸ノ内の高層ビル内にて地震に遭遇したようで、高層ビルでの揺れは構造上とても長かったように推察される。
避難訓練コンサートの様子はマスコミに広く取り上げられたので、ご覧になった方も多くいらっしゃると思うが、我々はこのコンサートで学んだことを今後に生かす事が一番大切だと思っている。
早速、アルファあなぶきホール自主公演での開演前アナウンスに「地震が発生した場合、このホールは耐震構造となっており安全です。慌てず落ち着いて係員の指示に従ってください。」といった内容を取り入れた。
また、誘導灯(赤く光る棒状のもの)をエントランス脇や舞台袖に準備した。
多くのお客様を避難誘導する秘訣とノウハウを知ることができた。
今後も利用者の皆様及びお客様に『安心・安全』に使っていただけるホールを目指して、日々向上していきたいと考えている。
最後に、この避難訓練に協力をしていただいた、香川県、自衛隊香川地方協力本部、陸上自衛隊第14旅団、陸上自衛隊第14音楽隊、高松市消防局北消防署朝日分署、高松第一学園小学校、当日参加をしてくださった多数の皆様に感謝を申し上げ、今後も地域文化発展のために力を注いでいきたいと思う。(敬称略)