昨年の1月~8月まで、小ホール棟は改修工事を行った。主な改修は小ホール吊天井の改修であったが、他の会議室も音響機器や絨毯等も新しくなった。その小ホール、見かけはほとんど変わってはいない、より安心・安全な施設へと生まれ変わった、そう理解していただきたい。
その改修工事を記念して、昨年秋より「小ホールリニューアルコンサートシリーズ」を実施している。香川県県民ホール小ホールは響きがよく、どこにもまけないコンサートホールと自負している。
すでに実施している公演は、2017年10月9日宮田大チェロリサイタル、2018年1月20日森麻紀ソプラノリサイタル、5月27日福井敬テノールリサイタル、6月4日GOBイタリアオカリナ七重奏団。今後は、7月10日松田華音ピアノリサイタル、7月14日イヴリー・ギトリスの世界、10月5日サッバティーニ復活リサイタルを予定している。
特に、イヴリー・ギトリス氏とサッバティーニ氏は、世界を代表するアーティストであり、どちらも今年のツアーは全国で4ヵ所のみの公演で、地方のホールで公演を実施するのは香川県だけではないだろうか。
公演料も安いわけではないが、香川県県民ホール条例第1条に記載されている、”県民の文化の振興を図るため“上質な文化を提供したい想いから、公演実施に踏み込んだ。声楽の経験があり、サッバティー氏は3大テノールの後継者として活躍していたのでよく知っていたが、ギトリス氏については、名前は聞いたことがある、程度の認識であった。そこで、2013年紀尾井ホールでのDVDを鑑賞したのだが、このアーティストの公演は実施しなくてはいけないと感じたのだ。また、将来音楽家を目指す学生にギトリス氏と触れ合って欲しい、演奏を聴いて欲しいと強く感じた。そんな話しを香川県立坂出高等学校音楽科主任の前田先生にしたところ、直ぐに学校に掛け合ってくれて予算取りをしていただいた。前日の7月13日には、坂出高校にてアウトリーチが予定されている。
さて、この二つの公演には是非とも足をお運びいただきたい。価値ある公演と思っている。