8月16日(金)松田華音ピアノリサイタルを実施した。
松田華音(マツダカノン)、モスクワグネーシン音楽学校に通う17才のとても愛らしい女の子である。
彼女を知ったのは、昨年8月に彼女が掲載されていた地元新聞を読んだ時だった。その時なぜか頭に閃くものがあり、いろいろと調べてみた。友人の協力を得て彼女のお母様と連絡が取れるようになり、ピアノ演奏をこの耳で直接聴きたいという気持ちが強くなってきた。そして、ロシア・モスクワに行くことを決めた。
留学や遊びでイタリアやオーストリアにはよく行っている。今回もいつものヨーロッパ旅行と同じように、飛行機チケットだけ取れば簡単に行けると思っていた。しかしそれはロシアには通用しなかった。ロシアに入国するのにはビザが必要だったのだ。
相手国内からのインビテーション(招待状?)が必要だという。しかも取得までに時間とお金がかかるという…、そんな困難の後にやっとのことで2泊4日のモスクワ旅行へと立つことができた。
旅行カバンには、餡餅・白みそ・金時人参・大根・伊吹島のにぼし、の『白味噌餡餅雑煮』を作るための食材が入っていた。これは、日本からのお土産は何がいいですか?に対しての答え「餡餅雑煮が食べたい」とのリクエストを受けてのものだった。
2012年12月1日、白味噌餡餅雑煮セットを持ってモスクワの空港に降り立った。連絡を取り合っていたこともあり、空港でお母様が出迎えてくださった。その日はその年の初大雪日だったらしく一面が銀世界であった。防寒対策はしていたので寒さは感じなかったが、雪国を知らない私にとって歩くのが大変だった。
翌日、グネーシン音楽学校の一室でエレーナ先生のレッスンにて初めて彼女の生演奏を聴いた。演奏するまでは、本当に17才よりも幼く見える少女が、ピアノの前に座り演奏を始めると大人のピアニストの顔になるのに驚いた。その音は何かを表現するための手段でしかなく、音の中に強く心に感じるものがあった。それは音色といった表現はあてはまらない、何か特別の音だったように思えた。
レッスン後直ぐに、今回の『松田華音ピアノリサイタル』を契約した。
今回、コンサートの準備を進めていく上で、強力な支援者と知り合うことができた。この方は高音よりも低い音、テノール歌手よりバス歌手、バイオリンよりもチェロやビオラが好みであるようで、音楽や美術にとても造詣が深く素敵な方である。
2年後の夏、今度はコンチェルト2曲での演奏会を約束した。このままいけば大学1年生が終わった頃であろう。
周りは大きなコンクールへの期待感を口にする、直近の『ショパン国際ピアノコンクール』『チャイコフスキー国際コンクール・ピアノ部門』の優勝者は、グネーシン音楽学校の出身者なのだからそれは仕方のないことだろう。
しかし私は、彼女がコンクールで受賞する・しないはどうでもいいと思っている。今のピアノに真っ直ぐに向かう松田華音である限り、一人のファンとしてずっと応援していきたい。
ここで私感であるが、ロシア情報を少し紹介したい。
クレムリンや赤の広場・ボリショイ劇場もとにかく何でもスケールが大きい。
地下鉄が地下の深い所を走っている。
その地下鉄に乗るためのエスカレーターが長く、その速度が恐ろしいほど速い。(日本のエスカレーターの3倍ぐらい)
ロシア料理は美味しい。
美男・美女が多い。
ロシア語のアルファベットは下記のようなので、読むこともできない。地下鉄の駅を降りるときも苦労する。 А а Б б В в Г г Д д Е е Ё ё
『百聞は一見に如かず』とも言われます、是非一度訪問されてみてください。