10月10、11日の2日間、林康子先生の声楽講座を開催し、9名の受講生が林先生のレッスンを受けましたがその時のことを書かせていただきます。
ご存じのように林康子先生はスカラ座などで長く国際的な大歌手と方を並べて、常に世界の第一線で活躍してこられ、世界の第一線の舞台で活躍した日本のオペラ歌手は他にはなく、今も現役で歌を歌い続けていらっしゃいます。
その林康子先生は、私どものホールのある香川県出身で、昨年は香川県県民ホール(アルファあなぶきホール)開館20周年記念でプッチーニのオペラ「蝶々夫人」のタイトルロールを歌っていただき、好評を博しました。
林先生の生活拠点はイタリアのミラノですが、林先生の世界を舞台に活躍した経験をふるさと香川の若い人たちに指導していただきたいとの私からの申し出に対して、林先生もかねてよりそのような夢を持っておられたことから、日本に帰国した今回、高松で初めて個人レッスンをしていただきました。
レッスン会場に立ち会い、以下は私の感想です。
レッスンを受けたほとんどの若い学生さんが林先生の発声に関して戸惑っているのがよくわかりました。
私も高校時代からコーラス部で歌っておりましたが、今回レッスンを受講した皆さんと同じ発声方法を指導されていたので、口の開け方や舌の使い方など根本的な相違が彼らを戸惑わせていると、ギャラリーとして聞いていてもよくわかりました。
しかしながら、林先生の熱心な指導によって短いレッスン時間ながら変化が見られるなど、今回のレッスンの成果が実感できただけでなく、若い頃に指導する先生方の重要性を痛感した次第です。
今回の「林康子声楽講座」を1回限りにせずに、林先生のお時間が取れる限り高松でレッスンを続けていただきたいと思います。
そういう中から、世界に大きく羽ばたく声楽家が誕生してくれればと勝手に夢をふくらませています。